平成29年度「NFD one leaf fund」採用事業一覧と事業概要

NFDでは、平成23年度より里山をはじめとする日本の自然環境及び景観の保全につながる公益的な活動に対する援助を行っています。
平成29年度については、昨年秋に助成審査委員会による審査が行われ、下記事業に対する助成を実施することになりました。

植物保護活動

申請事業滝区ササユリの里づくり
申請者(実施場所)
(採用実績)助成金額
甲賀市甲賀町滝区 ササユリの里づくり (滋賀県 甲賀市) (3年目) 30万円
活動内容ヤマユリの自生地拡大をめざして保護増殖活動を始めて2年目となり、調査でよい生育地であった場所がサル、イノシシの害を受けるなど保護増殖活動の難しさを痛感している。27年度では秩父地域内のヤマユリの分布調査、種子採取、発芽促進処理による苗作りを継続、新たに食害対策実験を行う。また、会で管理する道の駅付属施設の山里自然館でヤマユリのパネル展示などを拡大し一層のPRをしていきたい。
申請事業市民で育てる100年の森 『こんぶくろ池自然博物公園』
申請者(実施場所)
(採用実績)助成金額
NPO法人 こんぶくろ池自然の森 (千葉県 柏市)(初) 37万円
活動内容里山を代表するササユリは絶滅の危機に瀕していますが、清楚で気品あるササユリの里づくりを区の事業として区民の三世代全員が取り組むことで区の活性化を図ることを目指してます。事業を始めてから5年を経過しやっと里山のそこここに市の花でもあるササユリの花が見られるようになってきましたが、区の活性化を図るまではまだ道半ばです。これからは誰もができる種子繁殖も取り入れながら更なる区の活性化を目指す予定です。
申請事業絶滅危惧種、準絶滅危惧種の増殖と生育環境整備の試行
申請者(実施場所)
(採用実績)助成金額
酒井 雅朗/個人 (千葉県 市川市)(初) 14万円
活動内容日本古来からの薬用植物であるアマチャ(甘茶)は近年までお寺の行事に活用され、地域住民がホッとするひとときを演出することを担っていましたが、廃れてきています。これを取り戻すために、地元のお寺とも連携し、復活させることを目指しています。また、アマチャの採取や加工は、一般的なお茶とほとんど変わらないことから、この事業には子供や、障がい者高齢者などの弱者の参画も得られることを期待しています。
申請事業能登半島での絶滅危惧植物「ウミミドリ」の生息域外・増殖プロジェクト
申請者(実施場所)
(採用実績)助成金額
ポレポレ自然環境観察会 (石川県 金沢市)(初) 20万円
活動内容日本古来からの薬用植物であるアマチャ(甘茶)は近年までお寺の行事に活用され、地域住民がホッとするひとときを演出することを担っていましたが、廃れてきています。これを取り戻すために、地元のお寺とも連携し、復活させることを目指しています。また、アマチャの採取や加工は、一般的なお茶とほとんど変わらないことから、この事業には子供や、障がい者高齢者などの弱者の参画も得られることを期待しています。

自然保護・環境保全の調査・研究

申請事業湧水域におけるイケノミズハコベの侵入が在来水生植物に与える影響の解明
申請者(実施場所)
(採用実績)助成金額
槐 ちがや/個人  (茨城県 つくば市)(初) 40万円
活動内容本研究の目的は平成25年・26年度事業で明らかにした「自伐林業」による新たな里山保全システムを活用し、「経済」「住民組織」「防災」の3つのキーワードから里山保全の今日的課題を提示することである。調査方法は全国に先駆けて過疎高齢化が進行する中国地方・四国地方の中山間地域を対象に、1)里山保全システムを整理・類型化し、2)現地調査から「防災」機能を志向した新たな里山保全の事例を把握。そして、3)地域が自発的に展開できる里山保全モデルを現場レベルに提示する。
申請事業ヤツシロランの菌根菌の同定と人工栽培
申請者(実施場所)
(採用実績)助成金額
澤 進一郎/個人 (熊本県 熊本市)(2年目) 30万円
活動内容調査研究や環境教育に活用することを目的に、霧多布湿原とその周辺域に生育する植物の標本を作製する。植物標本はその地域の植物相や植物の分布、自然環境の変遷を明らかにするための貴重な資料として活用される。活動を通して地域住民が身近な自然環境に親しみ、その貴重性を実感することを目指す。
申請事業力をあわせて大雪山のお花畑を守りましょう
申請者(実施場所)
(採用実績)助成金額
大雪山マルハナバチ市民ネットワーク (北海道 旭川市)(初) 15万円
活動内容コシガヤホシクサは生息域外でのみ栽培保存される野生絶滅の日本固有の水生植物である。申請者らは2008年より、本種を生息域外で確実に保全し、野生復帰させるための研究を行ってきた。復帰地における本種の保全管理をより向上させ、国内初となる野生絶滅種の野生復帰を強く推進することを目的とする。
申請事業絶滅危惧種ナガバノモウセンゴケの新たに形成された個体群の維持機構の解明
申請者(実施場所)
(採用実績)助成金額
露崎 史朗/個人 (北海道 札幌市)(初) 29万円
活動内容日本では、多くの初心者向けの図鑑が刊行されているが、日本の大部分は温帯にぞくしているため、南西諸島では不十分である。特にイネ科を扱った図鑑は皆無といえる。そこで、南西諸島のおもな島で産量の調査・標本収集・生育状況の観察や生品の撮影を行い、本土向けに申請者らが刊行した『イネ科ハンドブック』と同等な入門図鑑を作るためのデータを南西諸島で集める。
申請事業放置竹林から里山を守る~竹と共生できる循環型社会を目指して~
申請者(実施場所)
(採用実績)助成金額
兵庫県立篠山東雲高等学校 (兵庫県 篠山市)(2年目) 35万円
活動内容宮城植物の会では、宮城県植物誌を編集するため平成24年1月に宮城県植物誌編集委員会を発足させ、県内産野生植物について環境、植物相及び資料の三章構成で資料編纂活動を進めている。本事業は大学、博物館及び植物園など公共的な標本室に所蔵されている標本に基づいた宮城県野生植物標本データベースを完成させ、これに基づいてすべての原稿を作成し編集を完了させようとするものである。

花や植物を通じた福祉活動

申請事業あやの郷扶和~夢(ふわ~む)大類大地成長計画
申請者(実施場所)
(採用実績)助成金額
NPO法人 あやの郷福祉会 (埼玉県 入間郡)(2年目) 30万円
活動内容山あいの町には、どの家も裏山に孟宗竹の竹林があります。かつては生活のいろいろな場面で竹がありました。しかし、生活の変化で竹林は放置され、他の草木を寄せつけないほど林の中を暗くし、隣の杉林へと広がっていきます。さらに、これまで管理していたおじいちゃんたちができなくなって、放置される竹林が増えています。当NPOではこれまで森林整備活動のひとつとして、身近な竹林の間伐を行ってきました。今回の計画では、日の出町内の竹林の活用状況を洗い出し、一枚の地図に落とし込みます。そしてその地図を元にして荒れた竹林と竹林整備ボランティアのマッチングを行い、日の出町をタケノコの里として再生することを目指します。
申請事業市民が育む桜街道事業
申請者(実施場所)
(採用実績)助成金額
岩木山桜会議 (青森県 弘前市)(初) 20万円
活動内容森林面積が約8割を占める山梨県で、荒廃した民有林・人口林を自然本来の生態系バランスに戻す里山再生を実践。具体的には、横浜国立大学宮脇昭教授の「その土地本来の木による多様性ある本物の森づくり」となる指導に基づき障害者がどんぐり拾いから行い、シイ・タブ・カシ類の常葉樹の苗木を大切に育て植樹します。洪水や土砂の防災、鳥獣害対策だけでなく、多様な人々が混ざり合う自然環境と社会環境づくりを同時に目指します。

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