デルフィニウム

デルフィニウムというのは、キンポウゲ科 デルフィニウム属(オオヒエンソウ属)の植物の総称で、主に、3つの系統が出回っています。ヨーロッパやシベリア地域を原産地とする、エラータム系(学名:Delfinium elatum)と、モンゴルや中国地域を原産地とする、シネンセ系(学名:Delfinium grandiflorum)、そして、この二つが交配してできたベラドンナ系です。

花は、5月から7月頃に、穂のような形(花穂)になって咲きます。エラータム系は、1本の花穂が長く伸び、数多くの花を咲かせます。シネンセ系では、スプレー咲きといわれる枝分かれ状態で花が咲き、ベラドンナ系は、二つの中間くらいの姿になります。

デルフィニウムという名前は、ツボミが「イルカ」に似ているところから、ギリシャ語の「デルフィン(イルカ)」にちなんでいます。日本には、明治時代の初期に渡来し、大きな花がツバメの飛ぶ姿に見立てられ、和名は「オオヒエンソウ(大飛燕草)」と名づけられています。

この植物の花びらに見えるものは、花びらを包みこむ「がく(萼)」が色づいているものです。その色は、青が印象的です。この青い色素は「デルフィニジン」と名づけられています。これは、青い色の花を咲かせるデルフィニウムの植物名に由来しています。

英語名が「ラークスパー(ラクスパー)」で、和名が「ヒエンソウ(飛燕草)」という植物が、デルフィニウムとよばれることがあります。現在、この植物はコンソリダ(ヒエンソウ属)とされますが、以前は、デルフィニウム属とされていたためです。

ラークスパーでは、花穂が長く伸びた姿で、青みがかった色の花が咲きますが、デルフィニウムのエラータム系のような真っ青の花が咲くことはありません。また、ラークスパーの葉は、細くもじゃもじゃとした感じですが、デルフィニウムのエラータム系では、そのような感じの葉を見かけません。(text:TANAKA Osamu)

エラータム系
ベラドンナ系
シネンセ系

資格検定試験では

1級テーマ 新古典的


花の形体や形態、キャラクターなどにより、作品のイメージに合った使い方をします。
デルフィニウムは、自己主張が強く存在感があり、支配的で高貴なイメージのある植物です。ラインフラワーの一つで、デザインの主となる線的な花です。フラワーデザイナー資格検定試験では、線の少し細いスプレーデルフィニウム(ベラドンナ系)がよく使用されています。まっすぐに伸び上がる姿から、作品のアウトラインを形成したり、並行に配置することで、その自然な様(線)を強く表現する作品などによく使用されています。(text:NFD)

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