街ではイルミネーションが輝き、あちらこちらからクリスマスソングが聞こえ、ウキウキ、ワクワクする季節。みんなが集う場所に、永遠の愛と幸福を願って、途切れることのないリング型のアレンジメントを飾ってみませんか?
*花ファッショントレンド2025*
テーマ:新しい可能性
アレンジメントを制作する時に不可欠な給水フォームを使わずに、植物素材で作られたものを花留めにしてみました。
洋ランなどを購入した時についている保水キャップを再利用して給水し、捨てられてしまいがちな花の茎を切りそろえて作ったガーランドをワイヤに巻き付けて成型しているため、花が終わった後、ほどいてまた別の形に作り替えることもできます。どんな風に組み立てるかで、新しい可能性を秘めた作品です。
キーワード:多様な価値観の尊重
バラなどを購入する時、長くてまっすぐな茎のものが価値が高いとされていますが、デザインによっては、その価値は花のみに適用されて、デザインによっては花を短く切って使って、茎や葉は刻んでごみ袋へ、なんてこともしばしば。せっかく長さもあって、太さもそろっていて、まっすぐなのにもったいない!
そのまま加工すると、小さくなってきてしまうので、一度しっかり乾かせば、骨組み作りなどに利用できます。
品種によって茎の色も葉の色も違うので、使い方によってはおもしろい造形ができるので、大切な素材の一つとなります。
秋冬トレンドカラー:ダークオレンジ×ディープカラー
骨組みのバラの茎に合わせて、スプレー咲きのオレンジのバラと深い赤や挿し色としてくすんだ白のバラの花を中心にあしらい、落ち着いた緑の葉をもつヒムロスギやブルーアイスを加えることで全体のイメージをディープカラーに仕上げました。
材質感の違うツルっとしたボールを加えることで、素材感を際立たせるとともに、よりトレンドカラーを感じやすくしています。
<使用花材>
スプレーバラ(オレンジ、赤、白)、シルバーブロニア、ヒムロスギ、ブルーアイス

<使用資材>
干したバラの茎(20本~30本)、大き目のお皿、フラワーデザイン用接着剤、#18ロングワイヤ、保水キャップ、フローラルテープ(茶または黒または深緑)、糸巻ワイヤ(色問わず)装飾用ボール(オレンジまたは金)適量

1)#18のロングワイヤにフローラルテープを巻き、用意した大きなお皿の半分の直径位でリングを作る。干したバラを茎と葉にわけて、茎を5~6cm位の長さに切り分ける。2で切った茎を2~3本ずつもって、糸巻ワイヤで束ねながらガーランドにする。束ねた茎にきつめに2周ワイヤを巻き付け、茎ぎりぎりを爪で持って、束ねた茎を回すとしっかりとしまりやすいです。


2)ガーランドを巻き付けやすい長さに切り分け、1で作ったリングに巻き付けていく。

3)できあがったリングの形を整え、お皿の上に置く。

4)保水キャップに干したバラの葉をフラワーデザイン用接着剤で貼ってカバーする。裏表で色味が違うので、両面を使って少しデザイン性をもたせる。

5)花を入れたい部分から2~3cmはずれた部分に保水キャップを挿しこんでおく。すべてが真上に向いてしまわないよう、ガーランドが支えになるように動かしながら固定する。

6)ヒムロスギ、ブルーアイスを切り分け、リングのラインを補正するするように、上・中・下段に茎にからませながら挿していく。

7)保水キャップに水を入れて、花材を切り分けて動きと粗密感を持たせながら入れる。

8)ボールの吊り下げようのアシストをはずして、ガーランドのバラの茎に差し込んで固定して完成。




舛田美由紀 MASUDA Miyuki
NFD本部講師 神奈川県支部
花ファッションデザインチーム
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