賞 | 氏名 | 学校名 | タイトル |
NFD金賞/文部科学大臣賞 | 金子 大祐 | 千葉県立旭農業高等学校 | 三年間の高校生活 |
NFD銀賞 | 山本 優莉 | 愛知県立安城農林高等学校 | 世界はひとつ |
NFD銀賞 | 池谷 華漣 | 静岡県立田方農業高等学校 | 色のある世界 |
NFD銅賞 | 原 美咲 | 静岡県立田方農業高等学校 | Delicious Flower |
NFD銅賞 | 野沢 結貴 | 栃木県立真岡北陵高等学校 | 重陽 |
賞 | 氏名 | 学校名 | タイトル |
上田善弘賞 | 久世 樹沙 | 豊川高等学校/愛知県 | 未来へ繋ぐ |
樋口幸男賞 | 小池 美羽 | 兵庫県立農業高等学校 | 冬から春へ~温かい光に包まれて~ |
氏名 | 学校名 | タイトル |
加藤 百花 | 愛知県立安城農林高等学校 | 舞う蝶 羽ばたく鳥 |
佐藤 日莉 | 静岡県立田方農業高等学校 | 一つになる。 |
𠮷村 音羽 | 山口県立田布施農工高等学校 | 流れ |
鈴木 心暖 | 静岡県立田方農業高等学校 | 住みやすい世界 |
外部審査員:上田善弘
岐阜県立国際園芸アカデミー前学長 客員教授
博士(農学)
今回、栄えある第17回NFD全国高校生フラワーデザインコンテストの審査を私のような門外漢にさせていただき光栄に存じております。
さて、本年度の作品テーマは「多様性」でしたが、高校生の皆さんはこのテーマをどのように解釈されたでしょうか。少々難しかったかもしれません。それぞれがご自身の持っている知識や経験からその意味を捉え、作品に反映されたことと思います。「多様性」といった場合、人の多様性、生物多様性など、かたちや内面の多様性など、いろいろなイメージが膨らんできたでしょう。このテーマを作品にどの様に表現するのか、とても悩まれたのではないでしょうか。多様な生花、素材をそれに合った花器または土台に、皆さんが持っておられる技術、能力を最大限に発揮されたことと思い、未だに収束しないコロナ禍でしたので、今回も作品の完成写真と作成経過の写真により審査を行いました。どの作品も高校生ならではのアイデアと創造力に富んだ個性的な作品でした。審査基準としては、技術力(デザイン性)、表現力(オリジナリティ)、色彩、完成度ですが、私なりに第一印象、人に訴えるもの、植物の専門家としての利用素材の活かし方などを加味させていただきました。受賞作品別にみてきますと、金賞の作品「三年間の高校生活」はラインが美しく、さらに素材の細やかな使い方などが高く評価されたものと思われます。銀賞の「世界はひとつ」と「色のある世界」はどちらも立体感のある作品で、そのアイデアと手の込んだ作り方に感心しました。銅賞の「Delicious Flower」は飲食店の看板をイメージし、流行りのエディブルフラワーを意識され、カラフルな色遣いにより、入ってみたい、食べてみたいと思わせる作品でしたし、色遣いの上手な作品でした。私が選ばせていただいた審査員特別賞の作品「未来へ繋ぐ」は、シンプルな中に踊るような動きがあり、牛乳パックから作られた土台の温かさ・色が素材の花色にうまくかみ合っていて、世代間の繋がり(多様性)という願いがよく表現されていました。
受賞された皆さんを始め出展されたすべての方に、花に魅せられフラワーデザインの世界に触れられたことを将来の糧として人生に活かされることを願っています。
外部審査員:樋口幸男
恵泉女学園大学 人間社会学部 教授
博士(農学)
まずはじめに、今回、第17回NFD全国高校生フラワーデザインコンテストの審査員という大変貴重な機会を頂戴し、協会の皆様と参加された高校生の皆様に心より感謝申し上げます。
今回のテーマは「多様性」という抽象的なものでしたので、高校生の皆さんが花をどのように使って「多様性」を表現されるのか、とても楽しみでした。また、コロナ禍での開催ということで、写真でのコンテストとなったため、どのように写真で作品の魅力を伝える工夫をされているかという点にも大変興味がありました。一方、エントリーされた皆さんにとってはとても難しいコンテストであったことと思います。しかし、作品はどれも素晴らしく、それぞれ「多様性」という難しいテーマを表現するための工夫が凝らされていて、大変勉強になりました。また、デザインも「多様性」に富んでいて、甲乙つけがたい作品ばかりで、高校生の皆さんの技術の高さに驚かされました。ですので、作品に優劣をつけるのはとても難しかったのですが、デザインや花材の使い方等の評価に加え、写真を撮る際の背景の素材や色の選び方が良く、写真の見映えが良かったものが得点を伸ばしたように感じました。次回エントリーされる際には、写真の撮り方にも注意していただくと良いかもしれません。
特別賞について
今回、私が特別賞に選ばせていただいた作品は、今回のエントリー作品の中で唯一、半逆光で撮影された作品でした。順光で撮影した方がアレンジメントのディテールまで見やすいですし、色の発色も良いのですが、花弁がキラキラと輝き、生命感溢れる様子は逆光でしか表現できず、逆光にしたことで立体感が出て、自然の中で多様な植物が調和しながら咲き誇っているような情景になっている点がとても良いと思いました。また、アレンジメントを置いてある床の質感も逆光での撮影にとてもマッチしており、作品に重厚感も与えていたと思います。タイトルやコンセプトがしっかり作品に投影された素晴らしい作品でした。
内部審査員:若松静子NFDコンテスト審査員
「第17回NFD全国高校生フラワーコンテスト」の審査をさせていただき有難うございました。
コロナ禍で自然の花、草、木等はそれを感じさせない成長を続けて、私達に潤いを与えてくれています。人間界ではコロナ感染で人々は苦しめられ自粛の毎日で、行動範囲が狭まれる中、高校生コンテストで工夫されたフォト作品を見る事が出来たのは幸せな事でした。「多様性」というテーマは考えが自由に、幅広く広がる作品が作れると思いました。私は「技術力」「表現力」「色彩」「完成度」と高校生としてのエネルギッシュな作品を選ばせて頂きました。上位に入っている作品はどれも色彩的には見事に考えられ、写真を見る限りでは惹きつけられる作品ばかりでした。特に、金賞を受賞された作品は骨組みの構成、色彩 多種類の植物が上手く配置されていて長く見ていたいという感動的な作品で、背景を黒にして作品を際立たせていたのは印象的でした。銀賞の2作品ついても、色彩が素晴らしく、土台の作り方から繊細に構成され長い時間を費やされた努力が感じられました。
銅賞の作品は一般的ではあったものの、色のグラデーションを上手く利用して高校生らしく温かみのある作品でした。「重陽」については季節のテーマをリースにアレンジしてバランスよく作られていたと思います。皆さんが飾りたいと思わせる作品でした。残念ながら選ばれなかった作品の中にスタートの枝の入れ方は良かったのですがそれに付け足す植物が多すぎて、土台の素晴らしさを活かせられなくなった作品もありました。
受賞された作品、惜しくも選ばれなかった作品も一生懸命制作された思いは伝わってきました。出品された作品タイトルに世界に発進する言葉を書いた人も多々あったと思います。コロナ感染が収束して、私達が自由に行動出来、実物大の作品が見られるように願っております。高校生コンテストは、未来に向けて飛躍される希望と可能性が広がる場所だと思います。皆さんはこの経験を活かしてこれからのフラワーデザインを楽しんでください。高校生の皆様お疲れ様でした。
内部審査員:長谷川典子NFDコンテスト審査員
「第17回NFD全国高校生フラワーデザインコンテスト」の審査をさせていただきありがとうございました。長く続くコロナ禍でのコンテストとなり、高校生の皆様やご指導された先生方、大変ご苦労されたことと思います。その中にありながら、高校生らしさを感じさせてくれる、前向きで明るい作品が多く、希望を感じました。
「多様性」というテーマでのコンテストでしたが、高校生活や友情、植物に対する気持ちや考え方など、幅広い感性で表現されていて、若いフラワーデザイナーの息吹を感じ、とても楽しく審査させていただきました。全体の印象ですが、発想力やデザインには力を出せているように思いましたが、デザインを表現する方向に迷いを感じているように思えました。表現したいことへのこだわり、執着のようなものがあると、さらに素敵な作品になると思います。
「三年間の高校生活」は円からほぐれていく中に、枯れた植物、芽吹きのもの、鮮やかで力強いもの、躍動感のある植物が組み込まれていて、未来への期待感を上手く表現されていると思います。
「世界はひとつ」は躍動感のある作品でした。土台の一つ一つの傾きや空間の工夫以外に、大きさや素材の変化をもう少しつけると、いろいろな世界を表現出来るかと思います。
「色のある世界」は色鉛筆の色や長さのグラデーション、花の色や重心の取り方に力強さを感じさせてくれました。
「Delicious Flower」は高校生らしいセンスを感じさせてくれました。
「重陽」は菊の可能性を見出してくれ、静のイメージのある菊とリースのデザインを、動きのあるドライの素材と偏心構成により動の表現に変化させているところが良かったと思います。
「舞う蝶 羽ばたく鳥」はバランス良く躍動感がありました。土台に工夫があると更に良かったと思います。
「1つになる」は層のデザインの面白さがありました。3つのバランスに変化をつけると更に面白い作品になると思います。 高校生の熱い気持ちのこもった作品を拝見し、これからのフラワーデザインの世界に希望を感じました。コロナ禍、植物の持つ力が注目されています。これからも一緒に、花の持つ力で世の中をして明るくいけると嬉しいです。
花や植物の美しさを生活空間の中に構成するフラワーアレンジメント作品を、自由に楽しく、空間も含めた新たな造形手段として「フォト作品」に表現することで豊かな表現力を培います。全国各地からの高校生の広域参加により、未来を担うフラワーデザイナーの発掘を目的としています。
[名 称] 第17回 NFD全国高校生フラワーデザインコンテスト
[主 催] 公益社団法人 日本フラワーデザイナー協会 (略称:NFD)
[ 賞 ] NFD金賞、NFD銀賞、NFD銅賞、奨励賞 他
[出展料] 無料(ただし作品の応募にともない発生した諸費用はすべて応募者の負担)
「多様性」をテーマに70%以上が生花(土台含まず)で、花器または土台に構成されたアレンジメント作品。
2022年2月10日(木)時点において高等学校(高等専修学校含む)に在籍する者
1.フォト作品はカラーA4サイズの単写真プリント1枚(縦横自由、縁なし、日付なしのもの)でフラワーアレンジメントを正面から撮影したものとする。
2.制作過程の写真2枚(土台1枚、完成作品を別角度で撮影したもの1枚/サイズ自由)。
※ 1~2の合計3枚の写真の裏面に学校名と氏名を明記すること(跡がつくボールペンでの記入は不可)。画像加工は不可(画像加工とは実在のものを消したり、ないものを描いたりしたものや色を変えたもの、コラージュ等の加工を差します。ただし、トリミング、自然な濃度や色味の調整はこれに該当しません)。申込用紙に必要事項を明記し、
1~2 の写真3枚とともに、期日までに送付してください。
2021年12月1日(水)~ 2022年2月10日(木)
2022年2月10日(木)必着 → 1月31日から延長になりました *受付終了しました
※配達途中の紛失に備え、できるだけ配達証明郵便や宅配便などをご利用ください。
〒108-8585 東京都港区高輪4-5-6
公益社団法人日本フラワーデザイナー協会(略称:NFD)
「第17回NFD全国高校生フラワーデザインコンテスト」係(担当:谷上)
Tel. 03-5420-8741 Fax.03-5420-8748
tanigami@nfd.or.jp