平成23年度 NFD one leaf fund

活動報告書

福井県小浜市/小浜湾におけるアマモの保護活動

「海の浄水場」「海のゆりかご」とも呼ばれる海草「アマモ」は、昭和40年代までは全国のいたるところにありましたが、近年激減しており、福井県でもレッドデータブックで「要注目種」に指定されています。 私達は毎年、水産高校の生徒たちと一緒に、わずかに残る天然のアマモ場から種を採取し、冬の間に苗に育て、春に定着する活動「小浜湾アマモマーメイドプロジェクト」を実施しています。地元の小中学生や商店街、一般市民のみなさんにも活動に参加していただくことで、「海を想う気持ち」「自然を大切にする気持ち」もあわせて育てています。 平成23年度には、日本水大賞・文部科学大臣賞もいただくことができました。活動を支えてくれたNFD助成金に感謝しています。
● アマモサポーターズ 代表/西野ひかる

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熊本県阿蘇郡高森町Pro Natura Reserve
阿蘇花野トラスト/阿蘇花野再生プロジェクト

阿蘇花野協会は、ナショナル・トラストによって阿蘇特有の植物が豊富に自生していた放棄地・植林地約10haを取得し、「阿蘇花野トラスト」と名付けて活動を続けています。トラスト地内の放棄地約5haについて、昔からの管理方法である野焼きや草刈り・草集めを行い草原を再生し維持しています。 平成23年度もNFD one leaf fundの助成を受けて、草刈り・草集め・野焼きなどを実施しました。その結果、国内では阿蘇にしか自生していないというハナシノブやツクシマツモトをはじめ、春にはサクラソウやミチノクフクジュソウなどの春の妖精たち、秋にはカワラナデシコやオミナエシといった秋の七草など、たくさんの花が咲いて美しい「花野」が再生しました。
● NPO法人阿蘇花野協会 理事長/潮谷愛一

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神奈川県足柄上郡松田町/やどりき水源林における希少植物の調査

私たちは神奈川県松田町にあるやどりき水源林で、7種の希少植物について、その分布状況と生長過程に応じた各部位の計測を行い、定量的データに裏付けられた知見を得るための調査を行っています。 平成23年度の調査では、アオフタバラン群落の分布状況に著しい偏りがあることがデータから明らかになり、群落を覆うように横たわっている倒木が影響を与えているとの仮説を得られました。 クマガイソウ群落についても、各個体の茎の長さと開花の相関係数が一貫して高く、密接な関係があることが裏付けられつつあり、地道な調査を継続していくことにやり甲斐を感じています。
● NPO法人かながわ森林インストラクターの会   理事長/久保重明

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東京都練馬区/土壌撤き出しによる武蔵野の植物相復元

武蔵野台地に特有の雑木林が都市化によって減少したのにともない、森林性の低木や野草の生育地が減少しています。わたしたちは都市公園内に整備された植栽樹林に、近隣の雑木林からの表土撒き出しを行い、植物相の保全復元を試みています。初年度は雑木林で植物調査を行い、ワニグチソウ、ホウチャクソウ、ホトトギスなどの野草を確認。冬期にこの場所から土壌を少しいただきました。この土を植栽樹林に撒き出し、常緑樹やシュロの伐採、ササ刈り、落ち葉掻きによって林床を明るくしました。予備調査では土壌撒き出しが植物相復元に有効である可能性が示されています。この方法は新たな土地の確保が難しい都市部で既存の植栽樹林を活用した地域の生物多様性の保全回復方法として期待されます。
● NPO法人 生態工房/安部邦昭

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東京都全域/「東京都植物誌」刊行に向けた基礎的調査・研究

東京都に残された自然を保護し、豊かな人間生活を営むために、「東京都植物誌」の刊行が急務とされます。東京都植物研究会は、「東京都植物誌」を刊行するために、基礎的調査および興味深い植物に関する解析的研究を進めています。
そのために、1)現地調査による植物の確認・収集、2)既存の標本の調査、3)興味深い種に関する解析的研究、を行っています。
「東京都植物誌」は「1.本土編」、「2.伊豆諸島編」、「3.小笠原諸島編」の3冊分として刊行予定で、本土編と伊豆諸島編については、区割りを策定し、標本・データの収集をおこなっています。小笠原諸島編については、具体的に執筆に入る段階に来ています。
● 東京都植物研究会 代表/村上哲明

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茨城県霞ヶ浦流域/霞ヶ浦のお宝〜アサザ〜の再生と地域力の再生

茨城県霞ヶ浦流域/霞ヶ浦のお宝〜アサザ〜の再生と地域力の再生については、NPO法人アサザ基金代表理事の飯島博氏より、平成23年3月東日本大震災による風評被害で実施団体数が大幅に減少したことと、同年9月台風15号による霞ヶ浦の大幅な増水により次年度に活動持ち越しとなってしまった団体が複数発生したこと。
それにより、助成金事業計画の予定実施数に達することができないため、翌年度に事業を持ち越したい旨の申し出があり許可しています。アサザ基金からの報告は翌年度に発表を予定しています。