Flower Display 〜フラワーデザインの挑戦〜

 

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Vol.16 モバイル端末のディスプレイ


Challenge!! Display

1 テーマ

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昨今、スマホやタブレット、携帯電話、小型ノートパソコンなど、情報端末装置は加速度的に進化しています。そんなスピーディーなモバイルをテーマに、フラワーディスプレイを考えてみました。


2 デザインイメージ

今回のデザインを担当するのは、中村弘明名誉本部講師。日本フラワーデザイン大賞の審査員を務め、講習会やデモにひっぱりだこの人気フラワーデザイナーです。独創的なアイデアと確かなテクニックで、観客を魅了し続けています。 そんな中村先生がはじめにイメージしたものが、だまし絵的フラワーディスプレイ。

 

※デザイン画をクリックすると拡大します

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「トロンプイユ」(だまし絵、あるいはトリックアート)横から見た花はまばらに配置され、点在しているように見える。しかし、正面から見るとクラシックなフォームのもとに配置されており、その中にモバイルが存在しています。 制作上の具体的なイメージは、 花と器の間には空間があり、花はすべて上部よりグラスチューブを吊り下げて配置。色の重なり具合、奥行きの立体感、正面からのフォーム、モバイル端末への配置に気を配ります。


3 ディスプレイデザイナーとのコラボ

中村先生のデザイン画をもとに、ディスプレイデザイナー山田氏もイメージを理解しながら、パース制作を開始。山田氏が意識したのが、主役であるモバイル。軽やかで、情報が飛び交う様子を形にするため、周囲を英字新聞などで飾り、中村先生のイメージでもある、吊り下げての配置をより鮮明に打ち出したパースを作成しました。

 

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中村先生・山田氏相互のやり取りの中から「吊るす」という表現方法を進めるべく、枝物から金網などのグリッドを天井にセットし、さらにデザインの自由度を増していきました。

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4 制作

側面や底面に英字新聞などを貼るアイデアでしたが、よりシンプルにモバイルへの意識を向かわせるため、制作当日に予定を変更し、白壁に変更しました。重なり具合や奥行、立体感などを意識しながら、中村先生が作ったネイティブアメリカンのウォーボネットやマスク、コトネアスターなどを吊り下げていきます。その後、モバイル「ipad mini」を吊るし、その下に藁を敷きます。

  

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5 変化するフラワーデザイン

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鹿の飾りを側面に取り付けましたが、視点が散漫になる可能性もあって、途中で外しました。かわりに枝ものを吊るし、ウォーボネットの背後にグラスチューブを吊るし、花を入れていきます。また、モバイルを平行に戻し、そこにウォーボネットなどの画像を映し出して完成です。

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デザイナー・プロフィール

 

中村弘明 Hiroaki NAKAMURA

NFD名誉本部講師 鹿児島県支部


6 ディスプレイデザイナーの視点
~監修いただいたディスプレイデザイナーの山田祐照さんからのコメント~

中村先生からの商品テーマはモバイル。展示は、だまし絵的な背景を創るアイデアでした。 発想を形にするためにさまざまな意見交換をし、絵を作成しました。しかし、中村先生は次々に素材を変化させ、時間経過を楽しむようにアイデアを変化させました。 撮影当日のスタジオではアーティスティックなプロップを持ち込まれ、現場でのアレンジメントを行い、美術館のような空間を作ることを目指しました。


 

hiroaki yamadaディスプレイデザイナー・プロフィール

 

山田祐照 Hiroaki YAMADA

 

ディスプレイデザイナー。1956年生まれ。東北工業大学工学部工業意匠学科卒業。日本空間デザイン協会理事。日本ビジュアルマーチャンダイジング協会理事。(株)ノムラデュオ取締役。ディスプレイデザイン・空間デザイン・プロダクトデザインと、幅広くデザインとディレクションを手がける。銀座和光・京橋ブリヂストンのショーウインドウでディスプレイデザイン最優秀賞受賞。

現在は、百貨店のVMDや国内外のモーターショー、光による環境演出のデザインワーク(イルミネーション)を中心に活動している。人々の笑顔のために、ディスプレイという空間増幅装置を駆使し、あらゆる空間や環境に揚力を送り続けている。