Flower Buzz Vol.6


Vol.6 見たい・知りたい・使いたい!【daria】


 

美麗な印象とは裏腹に、原産国メキシコではその根茎が食料となっていた。欧州にもたらされた際、欧州人の口に合わず観賞用に。バラの愛好家としても知られるナポレオンの皇妃ジョセフィーヌは、ダリアの収集に夢中になったが、侍女の一人がその球根を無断で外部に持ち出したことで彼女の逆鱗に触れ、収集を止めてしまった。改良が始まってから約200年。生み出された品種の数は天文学的数字に上る。さまざまな歴史の逸話はまさに「ダリア狂想曲」。

協力/大田花き花の生活研究所

フラワーデザイナーの視点

凛とした華やかな佇まいを生かして、そのまま長く挿してみる。ニューサイランを花より長くフィットさせ、個性的なツルものを招いて、静と動の対比を楽しんでみましょう。

花市場の視点

現在の日本の花き業界はダリアなしでは語れない。その火付け役が黒蝶。切り花としての夜明けを迎えて以来、その豊富なバラエティーは他の品目のそれを凌駕し、大輪礼賛も相まって、ダリアブームは頂点を極める。黒蝶に合わせさまざまな品目で赤黒品種が登場し、マーケットの品目・品種構成に大きな影響を与えた。圧倒的な存在感を誇る黒蝶は、これからもダリアの女王として君臨するだろう。

記/大田花き花の生活研究所

植物学の視点

ダリアはスペインの学者カバニジェスが命名したキク科の植物。ダリアの仲間、ダリア属(Dahlia)には南北アメリカ大陸に分布する35種がある。頭花の花の形や色彩を変化させ、ポンポン咲きやカクタス咲きなど、多様な栽培系統が生み出されている。

記/大場秀章(植物学者)