Flower Buzz Vol.20


 

Vol.20 見たい・知りたい・使いたい!【チューリップ】

チューリップ

魅力はなんといってもバリエーションの豊富さ。童話「チューリップ」は世田谷区に住む近藤宮子さんという方が1930(昭和5)年に作詞されたもの。「どの花見てもきれいだな」に“どんな人にも良いところがあるので認め合いたい”という気持ちを込めたと。現在は近藤さんの思いを反映したかのような多彩な品種が流通する。チューリップは春と優しさの象徴。色とりどりのチューリップで明るい春を迎えたい。

フラワーデザイナーの視点

ミステリアスパロット 009

さて、この新しい品種の“ミステリアス・パーロット”をどのような作品にしましょうか!まだ、花屋さんに出回っていないと思っていましたが、先日あるデパートで偶然遭遇しました。想像していたよりも花びらの先端のフリージングが可愛らしく、本誌で紹介しているように鳥の羽のように見えました。そのイメージから サラシミツマタ、或いは白のバンリード゙、晒した木の皮など白い素材でアシストを作り、その上をリズミカルにダンスをしているようにあしらって、大きなシュトラウスにしてみたくなりました。どんな花を添えましょうか。一緒に考えてみてください!大人可愛いイメージで~次号はどんな花でしょうか!楽しみですね!

 

 

 

花市場の視点

ミステリアスパロット 036市場流通で圧倒的に多い色はピンク系でおよそ30%。色ばかりでなく咲き方も様々。一重、八重に加えフリンジ、パーロット、ユリ咲き、クラウンなどなど。毎年数えきれないほどの新品種がデビューする新陳代謝の早い品目。今までは観賞期間中の首伸びや葉垂れを気にする声も聞かれたが、これらを解消する技術が生まれ、最近は“伸びないチューリップ”がスタンダード。これからは更に使いやすくなる。

 

 

 

 

 

 

 

植物学の視点

ミステリアスパロット 058

西アジアを中心に百以上の野生種があり、そこからウィーンに伝わり、ヨーロッパに広まった。名はターバンを意味するチュルバンから。17世紀から栽培されるが、ときに熱狂を生んだ。栽培品の1群に花被片の縁にフリル状の切れ込みをもつ、パーロット系がある。最近登場し注目されているのが、紫地に白の覆輪をもつこの栽培品種。蕾も観賞に値し、眺める角度で表情が変わることにも注目が集まる。

記/大場秀章(植物学者)

 


 

制作協力/大田花き花の生活研究所