Flower Buzz Vol.12


Vol.19 見たい・知りたい・使いたい!【クレマチス】

クレマチス 018

ドイツ人医師シーボルトやスコットランド出身の植物学者ロバート・フォーチュンによって、日本や中国から種々のクレマチスが欧州に伝えられ、現地の品種とあわせ交配が進んだ。日本でも万葉時代に歌に詠まれるほど古くから馴染みのある花だが、今日流通するクレマチスは明治・大正時代に欧州から逆輸入されたものが元になっているものが多い。写真のルリオコシは日本の自生種。

フラワーデザイナーの視点

クレマチス 027

クレマチス、日本では鉄線(テッセン)と呼ばれることもあります。繊細な花とは裏腹に、その名前の通り、茎が鉄のように丈夫です。その茎を花留めに利用し、ガラスの花器にデザインすれば、とても涼しげなアレンジメントになります。

 

 

 

 

 

 

 

花市場の視点

クレマチス 049クレマチスは、鉢物愛好家が多かったものの、切花の流通は限られた品種のみだった。それがここ10年ほどで一気に品種のバラエティーが膨らみ、この時期の市場に彩りを加える。国内でも品種改良が盛んで、近年はベル型のテキセンシスも人気。柔らかい曲線と動き、多種多彩な形と色が人気の秘密。今後もさらに切花マーケットでシェアを伸ばしていくだろう。日本人の感性を的確に捉える国内育種家の方々から発信される新品種に注目の価値あり。

 

 

植物学の視点

クレマチス 013

クレマチスClematisの名はつる植物をいうギリシア語からきた。キンポウゲ科に分類され、世界に320種がある。花に花弁がなく、変わって花弁状化した萼片(がくへん)をもつ。今日の利用の中心は園芸で、カザグルマ、テッセン、ウィテケラ種を中心に、後輩により膨大な数の栽培品種が作出されている。「ルリオコシ」はカザグルマ系を代表する名品。

記/大場秀章(植物学者)

 


 

制作協力/大田花き花の生活研究所