Flower Display 〜フラワーデザインの挑戦〜

 

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Vol.14 shabby chic  ~大人かわいいウエディング~


Challenge!! Display

1 テーマ

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6月を控えウエディングシーズンが到来。

今回は「shabby chic」をテーマに大人かわいいウエディングディスプレイを900×900の空間に提案します。


2 ディスプレイアイテムの特徴を捉える

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今回のテーマは、「shabby chic」。

シャビーシックとは・・・

古いけど味があるアンティーク家具や上品なフリルのファブリックなどをミックスさせたクラシカルでありながらガーリーなスタイル。

そんなスタイルがインテリアだけではなくウエディングやファッションシーンでも人気です。

 

花嫁が身に着けるであろうアイテムはたくさんありますが、シャビーシックを前提に、象徴的なものを選んでディスプレイを考えます。

 

憧れのVera Wangのウエディングドレスに、控えめな小ぶりのティアラ、グローブ、アンティーク感のあるコットンパールのネックレス。どれも花嫁を美しく引き立てるアイテムたちです。これらを使ってディスプレイを制作してみます。


3 テーマvsフラワーデザイナー

ウエディングアイテムとフラワーディスプレイを結びつけるものとして、高木優子NFD本部講師がデザインするものは、真っ白なフラワーケーキ。そこに、どこか懐かしい雰囲気を持つ2つの鏡をあわせて小物たちをディスプレイします。カラーイメージは、white、purple、pale blue、dark gray、brown、green。フラワーディスプレイ全体では、アンティークな中に品や優雅さを感じさせる大人の女性が少女のころを懐かしむような「shabby chic(シャビーシック)」な雰囲気で制作。

 

material_72_1 画像をクリックすると拡大してご覧いただけます 

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4 ディスプレイデザイナーとのコラボ

フラワーデザイナーが考えたデザイン案をプロのディスプレイデザイナーのアイデアと融合させます。 ティアラやグローブ、ネックレスといったアイテムのディスプレイは、高木優子本部講師のイメージ通りの配置になりましたが、一つ問題が出てきました。それは、主役級であるウエディングドレスを900×900の空間にどのようにして取り入れるかということ。900を優に超える丈のドレスは、そのまま飾ることはできません。高木先生とディスプレイデザイナー山田祐照氏との話し合いの中で導き出したのが、ドレスをアンティーク風の鏡に映し込むこと。そうすることで小さな空間に広がりが出て、ドレスまでディスプレイに取り入れることに成功しました。

 

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ウエディング

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ウエディングパース2

 

 

 


STEP1

木目調の壁紙を側面に貼る。正面奥の壁は、発砲スチロールのパネルに木目調の壁紙を貼り、側面と合わせる。

 

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STEP2

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フラワーケーキをつくる。コンポートに円柱型の吸水フォームを2段にしてセットする。

 

白いアジサイの萼片を切り分けツイスティングしたものをセットした吸水フォーム全体に挿していく。

 

アジサイを挿し終えたら、ライスフラワーやバーゼリア(シルバーブルニア)、多肉植物を挿す。最後にグレーのキャンドルを立て、同系色のリボンを飾る


STEP3

木目調の壁紙を底の部分にも貼り、同系色のマットを敷く。正面奥の壁に穴をあけ、鏡をワイヤで固定する。

紫のガラスの器に花を生け、帽子用のような丸いボックスを2段重ねにしてセットし、パールネックレスやティアラなどを飾る。手前には大き目のレースペーパーをセットする。

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STEP4

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パールネックレスなどを飾ったボックスの前にレースペーパーを敷き、グローブをセットした小さめのボックスを置く。

 

ディスプレイ右手前に透明な台を置き、ベールのような雰囲気でオーガンジーを飾る。その上にフラワーケーキをセットする。全体に白い花びらを飾る。


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5 フラワーデザイナーからのデザインメッセージ

トレンドに敏感でおしゃれな女性が、何か月もかけて運命の1着となるウエディングドレスや小物を選び抜き、ついに迎える結婚式当日。そんな幸せな花嫁の控室のイメージでデザインしました。

アジサイや多肉植物などを使ったウエディングケーキと、アンティーク風な鏡。全体を優しくて柔らかな雰囲気の「シャビーシック」なイメージに仕上げました。

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デザイナー・プロフィール

 

高木優子 Yuko TAKAGI

NFD本部講師 兵庫県支部


6 ディスプレイデザイナーの視点
~監修いただいたディスプレイデザイナーの山田祐照さんからのコメント~

結婚式を迎える花嫁のウエディングシーンを演出します。
高木先生のデザイン画のイメージをより具体化するために、写真や資料を追加で送って頂きコミュニケーションをすることで検討を重ねました。スケール感や演出手法など細かに決めていくことで構成が決まりました。
キーワードは「シャビーシック」。

シックでノスタルジックな愛の物語を感じる空間を創るには、小物のセレクションが空間を占める大きな要素となりました。今回の最も難しい与件は、先生がウエディングドレスを飾ることを希望されたことでした。ドレスは90cm立方の中には収まらないので、鏡を使い虚像を取り込むことでドレス姿を映すアイデイアを採用しました。小物をうまく使用し空間をコーディネイトしていく手法はディスプレイの基本でもあります。式を迎える花嫁が、控え室で心躍らせる空間が完成しました。鏡を使うことで空間に奥行きをつくり、空気感を大切にしたシックでエレガントな世界を演出することができました。


 

hiroaki yamadaディスプレイデザイナー・プロフィール

 

山田祐照 Hiroaki YAMADA

 

ディスプレイデザイナー。1956年生まれ。東北工業大学工学部工業意匠学科卒業。日本空間デザイン協会理事。日本ビジュアルマーチャンダイジング協会理事。(株)ノムラデュオ取締役。ディスプレイデザイン・空間デザイン・プロダクトデザインと、幅広くデザインとディレクションを手がける。銀座和光・京橋ブリヂストンのショーウインドウでディスプレイデザイン最優秀賞受賞。

現在は、百貨店のVMDや国内外のモーターショー、光による環境演出のデザインワーク(イルミネーション)を中心に活動している。人々の笑顔のために、ディスプレイという空間増幅装置を駆使し、あらゆる空間や環境に揚力を送り続けている。