平成30年度「NFD one leaf fund」採用事業一覧と事業概要

NFDでは、平成23年度より里山をはじめとする日本の自然環境及び景観の保全につながる公益的な活動に対する援助を行っています。
平成30年度については、昨年秋に助成審査委員会による審査が行われ、下記事業に対する助成を実施することになりました。

植物保護活動

申請事業能登半島での絶滅危惧植物「ウミミドリ」の
生息域外・増殖プロジェクト
申請者(実施場所)
(採用実績)助成金額
ポレポレ自然環境観察会 (石川県 金沢市)
 (2年目) 20万円
活動内容東日本大震災で被災した福島県の相馬市と新地町で、これまで絶滅したと思われていた「ウミミドリ」が復元したことから、
日本の南限地であり、能登半島志賀町上野海岸にしか生育していない石川県の絶滅危惧種に
していされている「ウミミドリ」の絶滅を防ぎ保全する為、
新たに人為的に種からの発芽実験に取り組み、ウミミドリの詳細な「生活史」を解明し、将来の生息域外保全に資する。

自然保護・環境保全の調査・研究

申請事業湧水域小河川における人為的管理が外来種イケノミズハコベと
在来種ミズハコベの生育に及ぼす影響
申請者(実施場所)
(採用実績)助成金額
槐 ちがや/個人  (茨城県 つくば市)
(2年目) 40万円
活動内容日本国内の湧水域において外来水生植物が在来水生植物の生育環境に侵入し、
在来種の生息地および個体数の減少を引き起こしている懸念があります。
特に外来種のイケノミズハコベは、関東の湧水域において、近年分布を急速に拡大し、
在来種の生息域を被圧している。
これまでの調査において、湧水小河川の水路維持のための人為的管理が
イケノミズハコベおよびミズハコベの生育状況に影響し、その変動特性は2種において異なる可能性が予察的に観察された。
本事業では湧水域小河川における人為的管理が2種の生育量に
与える影響について明らかにすることを目的とし、ここで得られる知見は、湧水域小河川における外来種の管理・抑制方法を
検討するための重要な情報となります。
申請事業中学生への環境教育から発信する北海道の低地林環境の保全 -十勝地方広尾町を事例として-
申請者(実施場所)
(採用実績)助成金額
大原 雅/個人 (北海道 札幌市)(初) 30万円
活動内容北海道ではこれまで広大な低地林開発により、都市が発展し、近代農業を推進する大規模な農耕地が整備されてきた。しかし、その一方で身近な自然環境が失われたのも事実である。
本事業では、十勝地方南部に位置する「広尾町」と連携し、町内にある貴重な北海道の植生が残るフィールドとして、次世代を担う中学生を対象に、低地林環境の重要性の学習を通じて、将来の北海道ひいては日本における自然環境保全のための礎を作り上げるものであります。
申請事業力をあわせて大雪山のお花畑を守りましょう
申請者(実施場所)
(採用実績)助成金額
大雪山マルハナバチ市民ネットワーク (北海道 旭川市)(2年目) 15万円
活動内容農業用ハウス施設栽培野菜(特にトマト)の交配用に輸入され、今や特定外来生物に指定されたセイヨウオオマチの大雪山への侵入を防ぐことを目的としています。
大雪山の高山植物は在来の特定のマルハナバチとの共生をもって種の保存がなされています。在来マルハナバチを保全することにより、大雪山の高山植物を保護し、将来への宝物として残していきたいと思っています。
申請事業絶滅危惧種ナガバノモウセンゴケの新たに形成された個体群の維持機構の解明
申請者(実施場所)
(採用実績)助成金額
露崎 史朗/個人 (北海道 札幌市)(2年目) 30万円
活動内容湿原は特殊環境であり、多くの絶滅危惧種が定着しています。ナガバノモウセンゴケは、日本ではサロベツ・大雪・尾瀬の3地域のみで確認される絶滅危惧種であります。本個体群の維持機構を調べた結果、本種は競争に弱く生息適地から「押し出し効果」により他種の侵入が抑制された生息地で、競争を避け個体群を維持していることが明らかとなりました。
本知見を発展させ、国内初となる多様性の低い生息地を創出し多様性を高めた絶滅危惧種の生息する景観の保全復元を目的に研究を行います。
申請事業信濃川流域におけるアズマザサ節の種類と分布
申請者(実施場所)
(採用実績)助成金額
柳田 宏光 (新潟県 小千谷市)(初) 20万円
活動内容ササはサハリン・朝鮮半島および日本列島だけに生育している植物であり、世界的にも貴重な植物であります。また、花のない状態で分類する必要があり、他の植物に比べて分類が難しいためササを研究する人が少なく各地域にどのようなササがどのような分布をしているかを調べることが重要な課題となっています。
本事業の調査方法は、車で走りながらササの群落を探し、次にササの生育状態を撮影し、標本を採集しGPSでその場所を正確に記録する、標本を乾燥標本に仕上げます。これが、ササを証明する証拠品となります。植物図鑑でそのササを調べ、保護の必要があるものについては移植して保護をします。

花や植物を通じた福祉活動

申請事業市民が育む桜街道事業
申請者(実施場所)
(採用実績)助成金額
岩木山桜会議 (青森県 弘前市)(2年目) 20万円
活動内容この事業はかつて市民の手により植えられたオオヤマザクラの街路樹がつるの絡まり、枯枝・枯木、日陰等により成長を阻害されている現状から、ボランティア活動により保育・保全活動する事業です。
作業はリーフレット等によりボランティアを募り、植樹作業および沿線の清掃を行ないます。この道路はネックレスロードと命名され、農業・観光面でも重要な路線であることから多くの県民に理解されるものと考えられます。
申請事業花とみどりで地域活性化~高校生が地域で行う園芸療法~
申請者(実施場所)
(採用実績)助成金額
兵庫県立篠山東雲高等学校 (兵庫県篠山市)(3年目) 30万円
活動内容本事業では、高齢化が進み老人保健施設や集落での孤立が目立つ兵庫県篠山市において、農業高校生がその施設場所を訪問し、高齢者とともに園芸活動を行なうことを目的とする。
園芸にはストレスを軽減させたり認知症予防に効果があるなど様々な効果が先行研究によって明らかになっている。そこで、園芸に高校生を介入させることでその効果をさらに高めるとともに、対象者となる高齢者のQOLの向上や高校生の社会的スキル向上も目標としたい。